”あなたはお金の知識、どのくらい持っていますか?”
近年、”金融教育”や”マネーリテラシー”といったことばを耳にする機会がふえたこともあり、「お金の基礎知識をつけたい」と思っているかたも多いのではないでしょうか?
お金は毎日のように使うものであり、また一生使うものなので「お金の知識」は身につけておいて損はありません。というか、身につけておかないと損します!
”3級FP技能検定(以下「FP3級」)”はFP資格のなかでも入門的ないちづけの資格なので、お金の知識をあまりもっていない方が「お金の基礎知識」をまなぶのにぴったりです。
このFP3級はひかくてき”かんたん”に取得できるといわれていますが、どのような資格なのでしょうか? また、合格率はどのくらいでしょう?
本記事ではお金の知識を身につけようと「FP3級」の取得を考えている方にむけて、次の内容を紹介します。
この記事を書いている私は、まず「3級FP技能士」を取得。その4か月後に「2級FP技能士」に挑戦・合格しました。
FP3級を取得できるか不安な方、難易度が分かればあとは備えて勉強するのみ!自信をつけて試験に挑みましょう!!
それではさっそく、確認していきましょう!
次から試験概要を紹介していきますが、試験概要はいいから「早く難易度を知りたい!」という方はこちらをクリック!!(本ページの該当箇所にジャンプします)
目次
1. 【最初に】”2つの試験”と”2つの実施団体”
2つの試験
FP3級には”学科試験”と”実技試験”とがあり、それぞれの試験で合格基準を満たさなくてはいけません。
もし、どちらか不合格だった場合はどうなるの?
学科試験・実技試験のどちらかが不合格だった場合、次にうけるときには「試験免除制度」を使えます。
たとえば、学科試験だけ合格した場合(学科試験の「一部合格」という)、次回は実技試験のみ受ければOKです。
ただし、次の2点に注意してください。
実技試験だけ合格した場合は、この反対になります。つまり、次回試験では学科試験のみ受ければOKです。
2つの実施団体
FP3級の試験は、2つの団体が実施しています。
同じ資格なのに?と不思議に思いますよね。けれども、「日本FP協会」で受けても「きんざい」で受けても、同じ「FP3級」の資格が得られます。
じゃあ、どちらで受けてもまったく同じ試験なの?
実は、まったく同じではありません。次の試験概要で、”同じところ”と”違うところ”を確認してみましょう。
2. FP3級の試験概要
「日本FP協会」と「きんざい」での、FP3級の試験概要は次のとおりです。
日本FP協会 | きんざい | |
---|---|---|
試験時間 | 【学科】120分 ※2024年4月からは90分 【実技】60分 | |
問題数 | 【学科】60問 【実技】20問 | 【学科】60問 【実技】5題(15問) |
合格基準 | 【学科】36点以上(60点満点) 【実技】60点以上(100点満点) | 【学科】36点以上(60点満点) 【実技】30点以上(50点満点) |
出題形式 | 【学科】〇✕式、3択問題 【実技】3択問題 | |
受検資格 | FP業務に従事している者または 従事しようとしている者 | |
試験範囲 | ・ライフプランニングと資金計画 ・リスク管理 ・金融資産運用 ・タックスプランニング ・不動産 ・相続・事業承継 | |
実技試験 出題科目 | 資産設計提案業務 | ・個人資産相談業務 ・保険顧客資産相談業務 |
2-1. 試験時間
日本FP協会 | 【学科】120分 ※2024年4月から90分 【実技】60分 |
きんざい |
FP3級の試験時間は、「日本FP協会」「きんざい」ともに学科試験が120分、実技試験が60分です。
ただし2024年4月から、学科試験の試験時間は90分に変わります。
2-2. 問題数
日本FP協会 | 【学科】60問 【実技】20問 |
きんざい | 【学科】60問 【実技】5題(15問) |
FP3級の学科試験は、「日本FP協会」「きんざい」のどちらで受けても全く同じ内容が出題されます。当然、問題数も同じで60問です。
実技試験の問題数は、「日本FP協会」では20問、「きんざい」では5題(15問)です。
2-3. 合格基準
日本FP協会 | 【学科】36点以上(60点満点) 【実技】60点以上(100点満点) |
きんざい | 【学科】36点以上(60点満点) 【実技】30点以上(50点満点) |
FP3級の合格基準は6割以上です。
「日本FP協会」「きんざい」のどちらで受けた場合にも、「学科試験」「実技試験」のどちらでも、すべて同じ6割以上です。
ただし、試験によって”満点の点数”が違います。
まったく同じ内容が出題される学科試験は「日本FP協会」も「きんざい」も60点満点ですが、実技試験は「日本FP協会」が100点満点、「きんざい」は50点満点になります。
満点の点数が違うので、合格に必要な点数も違います。
2-4. 出題形式
日本FP協会 | 【学科】〇✕式、3択問題 【実技】3択問題 |
きんざい |
FP3級の学科試験は〇✕式・3択問題、実技試験は3択問題で出題されます。
”〇か×で答える”または”3つの選択肢の中から選んで解答”なので、4択問題や記述式に比べると点数が取りやすいですね。FP3級は比較的難易度が低いといわれる理由の一つです。
なお、FP3級は2024年4月からCBT試験に完全移行されますが、CBT試験ではパソコン上に表示された問題に対して、マウスやキーボードを使って解答を選択します。パソコン操作に不安がある方は、ある程度なれておいた方が安心ですね。
CBT試験について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
2-5. 受検資格
日本FP協会 | FP業務に従事している者または従事しようとしている者 |
きんざい |
FP3級の受検資格は「FP業務に従事している者または従事しようとしている者」なので、実質だれでも受けることができます。
2-6. 試験範囲
日本FP協会 | ・ライフプランニングと資金計画 ・リスク管理 ・金融資産運用 ・タックスプランニング ・不動産 ・相続・事業承継 |
きんざい |
FP3級は比較的難易度がひくいと言われていますが、試験範囲はFP2級とほぼ同じです。
もちろん、FP2級の方がより深くまで理解しておく必要がありますが、3級を受検する場合にも幅広い知識を身につけなくてはなりません。
こちらの記事で、3級の学習内容について紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
2-7. 実技試験の出題科目
日本FP協会 | 資産設計提案業務 |
きんざい | ・個人資産相談業務 ・保険顧客資産相談業務 2つのうちいずれかを選択 |
FP3級の学科試験は「日本FP協会」「きんざい」ともに全く同じ内容が出題されますが、実技試験はことなります。
「日本FP協会」では”資産設計提案業務”、「きんざい」では”個人資産相談業務”か”保険顧客資産相談業務”のうちどちらかを受検申請時に選びます。
保険について学びたいかたは「きんざい」の”保険顧客資産相談業務”がおすすめですが、お金に関して幅広い知識を身につけたい方は、「日本F協会」の”資産設計提案業務”か「きんざい」の”個人資産相談業務”を選ぶのがいいですよ。
どれを選べばよいか迷っている方は、こちらの記事を参考にしてくださいね。
3. FP3級の難易度
FP3級の試験概要がわかったところで、難易度を確認していきましょう。
本記事では、難易度の指標として合格率をみていきます。
下のグラフは、2020年9月~2023年9月に行われた、全10回の試験の合格率です。青色が「日本FP協会」、赤色が「きんざい」の合格率を表しています。
まずは「学科試験」の合格率。
この期間の合格率の平均は、「日本FP協会」では85%、「きんざい」では54%でした。
えっ、こんなに違うの!?
学科試験の合格率は、「日本FP協会」と「きんざい」で約30%とおおきな差がありますが、決して「日本FP協会」の方が簡単だからではありません!
学科試験は、「日本FP協会」と「きんざい」とで全く同じ内容が出題されているのでしたね。ではどうして、こんなにも合格率に差があるのでしょうか?
この差は、「きんざい」の方が団体受検者が多いことが関係しているのでは?ともいわれています。
「会社の指示で受けたけど、準備不足のまま受検した」という人が「きんざい」の合格率を下げているのではないか?ということですね。
次は「実技試験」の合格率。グラフ内の色は、それぞれ以下の出題科目を選択した人の合格率です。
青色 | 「日本FP協会」 資産設計提案業務 |
赤色 | 「きんざい」 個人資産相談業務 |
黄色 | 「きんざい」 保険顧客資産相談業務 |
この期間の合格率の平均は、「日本FP協会」では85%、「きんざい(個人資産相談業務)」では56%、「きんざい(保険顧客資産相談業務)」で49%でした。
実技試験でも、「日本FP協会」の方が高い合格率となっています。
日本FP協会 | 85% |
きんざい | 54% |
「日本FP協会」 資産設計提案業務 | 85% |
「きんざい」 個人資産相談業務 | 56% |
「きんざい」 保険顧客資産相談業務 | 49% |
FP3級に合格するには、「学科試験」と「実技試験」の両方に合格しなくてはいけません。上で紹介した数字は「学科試験」「実技試験」それぞれの合格率なので、両方に合格した割合となると若干下がる可能性があります。
しかしそれを考慮しても、45~80%付近という数字は他の国家資格と比べて高い合格率になっています。
現在の自分が”どの程度のお金の知識を持っているか”を考え、必要な勉強時間を確保して挑めば、FP3級はじゅうぶん合格が狙える資格です。
【まとめ】FP3級の難易度
FP3級の難易度の指標として、2020年9月~2023年9月に行われた全10回の試験における合格率を確認した結果、「学科試験」では54~85%、「実技試験」では49~85%でした。
この数字は他の国家資格とくらべて比較的高い合格率であり、FP3級はきちんと勉強して挑めば、じゅうぶん合格がねらえる資格です。
とはいえ、お金の知識をあまり持っていないところからのスタートとなると、学習範囲が幅広いのでそれなりの勉強時間が必要になってきます。
あなたは1日にどのくらいの時間を、FPの勉強にあてられそうですか?
えっ!多くても1時間くらい? しかも、お金の知識はほぼないけど、大丈夫かな・・・
そんなときには、通信講座を利用するのもおすすめです。
「 スタディング 」では、2023年内の合格報告が800件以上!(3級・2級含む)
しかも、スキマ時間をいかして勉強できるので”短期”合格がねらえます。
「FP3級合格コース」は【4,980円】
将来的には「FP2級以上を取得したい!」と思っているのであれば、「3級・2級セットコース 31,900円」もあります。
「資格」は取るまでが重要なのではなく、取ってからどう活かしていくかが重要なので、効率的に学んでサクッと取得してしまいましょう!!
FP3級ってむずかしいの? 私でもとれるかな?