”2級FP技能検定(以下「FP2級」)”をとりたいと思っている方、”何点くらいとれば合格できるのか?”, ”合格率はどのくらいなのか?”気になりますよね。
とくに、「合格率がひくすぎるなら受検自体かんがえてしまう・・・」という方もいるのではないでしょうか。
そんな方にむけて本記事では、FP2級に合格するために必要な「合格点」と「合格率」を紹介します。
この記事を書いている私は、まず「FP3級」を取得。その4か月後に「FP2級」に挑戦・合格しました。
FP2級は”実技試験”の種類によって合格率に差があります!選ぼうと思っている実技試験の合格率はどのくらいか、確認してみましょう。
目次
1. FP2級の”合格点”
1-1. 6割以上の点を取れば合格!
FP3級と同じく、FP2級にも”学科試験”と”実技試験”があります。いずれも6割以上の得点で合格です。
”学科試験”と”実技試験”の両方に合格すると合格証書が発行され、「2級FP技能士」として認定されます。
1-2. 学科試験の合格点
「FP技能検定」は2つの団体が実施しています。
FP2級の”学科試験”は「日本FP協会」「きんざい」とで同じ問題が出題され、満点の点数は同じ60点満点です。
合格点は6割、つまり36点以上。
日本FP協会 | 60点満点中 36点以上 |
きんざい |
なお、FP2級の”学科試験”はマークシート方式で、4択問題が60問出題されます。
FP3級の学科試験は3択問題でしたが、FP2級では4択問題。選択肢がふえる分、難易度が上がりますね。
1-3. 実技試験の合格点
FP2級の”実技試験”は5種類あります。
「日本FP協会」が1種類、「きんざい」が4種類の実技試験を行っていますが、「日本FP協会」では100点満点、「きんざい」は50点満点になります。
満点の点数はちがいますが、どちらで受けても合格に必要な点数は”6割以上”です。
日本FP協会 | 100点満点中 60点以上 |
きんざい | 50点満点中 30点以上 |
なお、FP2級”実技試験”の試験時間は、「日本FP協会」でも「きんざい」でも同じ90分ですが、出題数はことなります。
日本FP協会 | 「資産設計提案業務」 40問、記述式 |
きんざい | ●「個人資産相談業務」 ●「中小事業主資産相談業務」 ●「生保顧客資産相談業務」 ●「損保顧客資産相談業務」 のどれかを選択 5題15問、記述式 |
FP2級の実技試験は”記述式”になるので、過去問などで傾向を確認しておきましょう!
2. FP2級の”合格率”
FP2級の合格に必要な点数がわかったところで、次は”合格率”をみていきましょう。
2-1. 学科試験の合格率
最初に、学科試験の合格率を紹介します。
下のグラフは、2021年1月~2024年1月におこなわれた計10回分の”学科試験”の合格率です。
平均値 | 最小値~最大値 | |
---|---|---|
日本FP協会 | 48% | 39~56% |
きんざい | 22% | 13~34% |
FP2級”学科試験”の合格率は主催団体によって差があり、「日本FP協会」の方がかなり高くなっています。
2024年1月試験の合格率は、
「日本FP協会」で39.00%、「きんざい」では13.27%でした。
えっ、そんなに違うの!?「きんざい」の問題ってむずかしいんだ。
FP2級の学科試験は、「日本FP協会」でも「きんざい」でもまったく同じ内容なんですよ!
ではなぜ「日本FP協会」と「きんざい」とで合格率に差があるかというと、「きんざい」の方が団体受検者が多いことが関係しているのではないか?とも言われています。
つまり、「準備不足だけど会社の指示だからとりあえず受けた」けど不合格だった・・・という人が、きんざいの合格率を下げているのではないかということですね。
2-2. 実技試験の合格率
つぎに、実技試験の合格率を紹介します。FP2級の実技試験は、全部で5種類あるんでしたね。
- 個人資産相談業務(きんざい)
- 生保顧客資産相談業務(きんざい)
- 損保顧客資産相談業務(きんざい)
- 中小事業主資産相談業務(きんざい)
- 資産設計提案業務(日本FP協会)
種類による合格率のちがいを、確認してみましょう。
下のグラフは、2021年1月~2024年1月におこなわれた計10回分の”実技試験”の合格率です。
「中小事業主資産相談業務(きんざい)」と「損保顧客資産相談業務(きんざい)」は、試験が実施されない回もあるので、ところどころでデータが抜けています。
平均値 | 最小値~最大値 | |
---|---|---|
資産設計提案業務 (日本FP協会) | 60% | 52~71% |
個人資産相談業務 (きんざい) | 39% | 31~43% |
中小事業主資産相談業務 (きんざい)※1 | 53% | 36~64% |
生保顧客資産相談業務 (きんざい) | 41% | 32~55% |
損保顧客資産相談業務 (きんざい)※2 | 67% | 60~73% |
※1)本科目は5月には実施されないため、過去7回分の結果
※2)本科目は9月にのみ実施されるため、過去3回分の結果
「資産設計提案業務(日本FP協会)」と「損保顧客資産相談業務(きんざい)」の合格率が高いですね。
2024年1月試験の合格率は次のとおりです。
✔ 資産設計提案業務(日本FP協会) 61.12%
✔ 個人資産相談業務(きんざい) 37.11%
✔ 中小事業主資産相談業務(きんざい) 53.58%
✔ 生保顧客資産相談業務(きんざい) 45.27%
✔ 損保顧客資産相談業務(きんざい) 60.07% ※
※「損保顧客資産相談業務(きんざい)」は毎年9月に試験が行われますので、2023年9月試験の合格率を記載しています。
3. FP2級の受検資格はだいじょうぶ?
ところで2人とも、FP2級の受検資格はみたしてる?
FP2級には受検資格があり、次のいずれかを満たしていなければ試験を受けられません。
- 3級技能検定の合格者
- FP業務に関し2年以上の実務経験を有する者
- 日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者
- 厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者
(引用元:「きんざい」受検資格と申請方法)
私はFP3級に合格したばかりだから、①に該当するよ。
私はどれにも該当しないから、FP2級を受けられないの!?
受検資格がない場合、FP2級の受検資格を得るところからのスタートになります。
「金融渉外技能審査3級」の資格は、現在は実施されていません。また、「実務経験」は2年以上必要なので、ちょっと時間がかかりすぎてしまいますね。
「3級技能検定の合格者」または「日本FP協会が認定するAFP認定研修を修了した者」で受検資格を得るのが一般的です。
【まとめ】6割以上の得点の目指そう!
FP2級では、”学科試験”, ”実技試験”ともに6割以上の得点で合格です。6割以上を目指しましょう。
なお、”学科試験”は「日本FP協会」で受けても「きんざい」で受けてもまったく同じ問題が出題されますが、”実技試験”は5種類あります。
- 個人資産相談業務(きんざい)
- 生保顧客資産相談業務(きんざい)
- 損保顧客資産相談業務(きんざい)
- 中小事業主資産相談業務(きんざい)
- 資産設計提案業務(日本FP協会)
実技試験の種類により合格率に差があるので、選ぶときには合格率もチェックしてみるといいですよ。
その他、FP2級の実技試験についてはこちらの記事でくわしく紹介しています。
ちなみに、FP2級の受検資格は大丈夫ですか?
FP2級の受検資格をみたしていない人は、「FP3級の合格」または「AFP認定研修の修了」で受検資格を得ましょう。
「はやくFP2級を取りたい!」と思っていたのに、FP2級の受検資格がなかった・・・という方は、通信講座を利用して効率的に学習するのもおすすめです。
その講座が「AFP認定研修」の対象講座であれば、FP3級の受検はスキップしてFP2級を受けることもできますよ。
通信講座を検討している方は、こちらの記事を参考にしてください。
「6割以上!」ですよー
FP2級に合格するには何点くらい必要? 合格率はどのくらいなの?