FPに関する資格は一種類ではありません。また、同じ資格を2つの団体で主催していて”ちょっと複雑”なので、結局どの資格を取ればよいのか迷ってしまう人もいると思います。
本記事では、”FP資格を取りたい”と思っている方に向けて次の内容を紹介します。
この記事を書いている私は、まず「FP3級」を取得。その4か月後に「FP2級」に挑戦・合格しました。
私は最初から「FP2級」を目指していたわけではなく、「FP3級」合格後に”もっと詳しくなりたい”と思い受検をきめました!
どんな資格があるのか分かったら、目指すゴールが見えてきますね! さっそく確認していきましょう!!
目次
1. FP資格を主催している”2つの団体”
FP資格には、次の5つの資格があります。
これら5つの資格を主催しているのは、次の2つの団体です。
ややこしいのが、「コレとコレは”日本FP協会”、アレは”きんざい”」と区分けされているのではなく
”日本FP協会”でも”きんざい”でも実施している資格があるという点です。
この場合、どちらの団体で受けても”同じ資格”が得られますが、どちらで受けようか迷いますよね・・・
私は結局、「きんざい」で受検しました。
2. 5つの資格
前の章でも触れましたがFP資格は一つではありません。次の5つの資格、すべてFP関連の資格です。
では、これらの資格は何がどう違うのでしょうか?
まず、”実施団体の違い”について紹介しますね。
2-1. 実施団体の違い
FP資格を主催しているのは、「日本FP協会」と「きんざい」の2団体あります。
ただし、5つのFP資格すべてを2団体が実施しているわけではなく、一方でしか実施していないものもあれば、両方で実施している資格もあります。
日本FP協会 | きんざい | |
---|---|---|
FP3級 | 〇 | 〇 |
FP2級 | 〇 | 〇 |
FP1級 | 〇(実技のみ) | 〇 |
AFP | 〇 | × |
CFP® | 〇 | × |
2-2. 「国家資格」と「民間資格」
資格には、国の法律に基づく「国家資格」と、それ以外の「民間資格」があります。
FP資格はどっち?
下表のとおり、FP3~1級は「国家資格」、AFPとCFP®は「民間資格」です。
国家資格 | 民間資格 | |
---|---|---|
FP3級 | 〇 | × |
FP2級 | 〇 | × |
FP1級 | 〇 | × |
AFP | × | 〇 |
CFP® | × | 〇 |
FP資格の場合、国家資格である”FP3~1級”は更新不要の資格。つまり、一度取得すれば生涯有効です。
対して民間資格の“AFP”, “CFP®”は2年ごとに更新する必要があります。また、「日本FP協会資格認定会員」として年会費が必要です。
生涯有効だし、年会費もいらないし、国家資格のFP3~1級がよさそう!
でも、民間資格のAFP, CFP®ならではのメリットもありますよ!
AFP, CFP®のメリットは、継続教育により取得後も知識を維持・向上させていけること!
お金に関する法律はどんどん変わっていくので、資格取得後も自分なりの方法で新しい情報を入手していくことが大切です。
しかし、そうはいってもなかなか難しいのも現実・・・
いちど取ったら更新不要のFP3~1級では、「気づいたら、”自分が勉強したときの内容”と”今の法律”がけっこう変わってるんだけど・・・」なんてことになりかねません。
しかしAFP, CFP®では更新の要件として「継続教育」を受ける必要があります。この継続教育により、新しい情報を入手していく機会があるので、常に新しい知識を持つことができます。
3. それぞれの資格について
ここからは5つのFP資格のなかでも、初心者の方が最初の目標にするであろう「FP3級」「FP2級」「AFP」の3つの資格について紹介していきます。
3-1. FP3級
まずはFP3級。「日本FP協会」と「きんざい」の両方で実施されている国家資格です。
3段階ある”FP技能検定(FP〇級)”のなかでも一番かんたんで、入門的な位置づけの資格になります。
FP3級の受検資格は、次になります。
FP業務に従事している者または従事しようとしている者
”従事しようとしている者”という言葉が含まれており、実質だれでも受検できます。
ただし、FP3級は入門的な位置づけの資格であり、「仕事で活かしたい!」という場合にはFP2級以上を取得するのが望ましいです。
じゃあ、取ってもあまり意味がないの?
そんなことないですよ!
「自分の実生活で役立てるため」「FP2級の受検資格として」、とても役立つ資格です。
自分の実生活で役立てるため
FP3級は入門的な位置づけの資格であり、”広く浅く”お金の知識を勉強することができます。
最近でこそ「マネーリテラシー」や「金融教育」という言葉を聞くようになりましたが、まだまだ「お金の教育なんて受けたことない」という人が多いのではないでしょうか?
大学などで経済について勉強した人、金融・保険業界で働いている人、そういった人はしっかりお金の知識が身についていると思いますが、お金初心者さんが「お金の知識を身につけたい」と思ったときに、”広く浅く学べる”FP3級はぴったりの資格です。
「”FP3級の合格”=”ゴール”」ではなくて、日常生活で出会うさまざまな「お金のニュース・情報」を理解できるようになるために「基礎知識を習得する」という意味でオススメです!
FP2級の受検資格として
このあと紹介する「FP2級」には、いずれかを満たしていないと受検できないという”受検資格”があります。
その中の一つが、FP3級の合格になります。
FP3級に合格すれば、FP2級の受検資格が得られるということです!
3-2. FP2級
次に紹介するのはFP2級。「日本FP協会」と「きんざい」の両方で実施されている国家資格です。
FP2級はFP3級の上位資格になり、「FP資格を仕事で活かしたい」という場合は”ぜひ”取得しておきたい資格になります。
FP2級の受検資格は次の通り。FP3級とは違い、下記のいずれかに該当しないとFP2級を受けることはできません。
「厚生労働省認定 金融渉外技能審査」というのは、「きんざい」主催で2001年まで実施されていた資格ですが、現在は廃止されています。廃止前に「金融渉外技能審査3級」を取得していた方以外は、①~③で受検資格を得ましょう。
FP2級の受検資格についてもっとくわしく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
3-3. AFP
最後に紹介するのはAFP。「日本FP協会」が実施している民間資格です。
AFP資格の取得には、“FP2級(2級FP技能検定)の合格”と”AFP認定研修の受講・修了”が条件になりますが、とる順番はどちらからでもOKです。
AFP認定研修の受講・修了
※「AFP認定研修」は日本FP協会が認定した教育機関で受講可。ただし、受講費用が必要。
AFP認定研修を受けられる教育機関は、「日本FP協会」のホームページで検索できます。
「FP2級」に合格
※「AFP認定研修の受講・修了」でFP2級の受検資格を満たしているので、FP3級はスキップしてFP2級を受検できる。
「日本FP協会」に登録
「AFP」は、「FP2級」と同等の位置づけの資格です。
FP2級は一度とれば更新不要で”生涯有効”の資格ですが、AFPは2年に一度更新が必要です。
というデメリット?はありますが、
といったメリットもあります。
お金に関する法律はどんどん変わっていくので、特にFP資格をつかって仕事をしている人にとっては、最新情報をしっかり把握しておくことが大切ですね。
【まとめ】目指す資格は・・・?
本記事で紹介した5つのFP資格。
目指す資格は決まりましたか?
自分の実生活で役立てるために”お金の知識を身につけたい”と思っているのであれば、まずはFP3級を目指すといいですね。
FP3級は、2024年4月からCBT試験に完全移行されます。
CBT化により、受検チャンスは年3回からほぼ毎日(休止期間を除く)になりました。また試験会場も、自分で選べるようになりました!
この機会にサクッと取って、実生活でどんどん役立てていきましょう。
また、FP資格を仕事で活かしたいという人は、FP2級以上を取得するのが望ましいです。
めざす資格が決まったら、まずは一歩踏み出していきましょう!
FPの資格をとりたいんだけど、どんな資格があるの?