FP(ファイナンシャル・プランナー)は家計や保険、年金など、身近なお金のことを幅広く学べる資格です。
受けてみたいんだけど、「むずかしいのかな?」「初心者の私でも合格できるかな?」と不安に感じている人はいませんか?
そこでこの記事では、FP3級と2級の試験について、“合格率”や”学習時間”などのデータをもとに、難易度はどのくらいか、わかりやすく解説していきます。
なお、この記事での「FP試験」は「FP技能検定」のことを指します。
目次
1. 【結論】FP3級は「やる気があれば合格できる!」


結論からいうと、FP3級の難易度はそれほど高くありません。
がんばる気持ちがあれば、誰でも合格をねらえる資格です!
なぜなら、次の3つの理由。
- 合格率が高い
- 出題される内容が身近なお金の話
- 勉強時間が少なめでも対応できる
試験は「学科試験」と「実技試験」の2つに分かれていて、両方に合格しなくてはなりませんが、どちらの試験も、毎年約8割の人が合格しています(「日本FP協会」のデータ)。
また、出題される内容も身近な話ばかりなので、興味を持って勉強できます。
このように、まじめにコツコツ勉強すれば、初心者でも合格を目指せる試験です。
1-1. FP3級”学科試験”の合格率
FP試験は「学科試験」と「実技試験」の2つに分かれていて、両方に合格しなくてはなりません。
まずは、FP3級”学科試験”の合格率を確認しましょう。

FP3級は、「日本FP協会」と「きんざい」の2つの団体が実施していますが、どちらで受けたかによって、合格率が大きく変わるんです。
2024年4月~2024年9月 | 2024年10月~2025年2月 | |
---|---|---|
日本FP協会 | 86% | 85% |
きんざい | 48% | 50% |
このように、「日本FP協会」と「きんざい」では、合格率が約35%も違います。
どうしてこれほど違うのかというと、「きんざい」では会社などの団体受験が多く、準備が不十分なまま試験を受ける人が多いためではないかと考えられています。
もちろん、どちらで受けても合格は可能ですが、不安を感じる方は合格率の高い「日本FP協会」での受検した方が安心して挑めるかもしれませんね。
なお、「日本FP協会」と「きんざい」について知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
1-2. FP3級”実技試験”の合格率データ
次に、実技試験の合格率も見てみましょう。
実は、FP3級の実技試験は3種類あって、「日本FP協会」で受検すると”資産設計提案業務”になりますが、「きんざい」では”個人資産相談業務”と”保険顧客資産相談業務”の2種類から選ぶことができます。

実技試験も、どっちで受けるかによって合格率に差があるの?
そうなんです。次の表を見てください。
2024年4月~2024年9月 | 2024年10月~2025年2月 | |
---|---|---|
日本FP協会 (資産設計提案業務) | 86% | 86% |
きんざい (個人資産相談業務) | 67% | 65% |
きんざい (保険顧客資産相談業務) | 47% | 47% |
学科試験と同じく、「日本FP協会」の方が合格率が高いです。
「どうせ受けるなら合格しやすい方がいいな」と思うなら、「日本FP協会」の試験を選ぶのがよさそうですね。
1-3. FP3級の勉強時間は80~150時間が目安
FP3級の合格に必要な勉強時間は、およそ80〜150時間とされています。
- 毎日1時間勉強→約3~5か月
- 毎日2時間勉強→約1.5~2.5か月
もちろん、短期間に集中して勉強する方法でも、スキマ時間を活かして長期間かける方法でもOKです。
ムリのないペースで、毎日少しずつ前に進んでいきましょう!

FP資格を仕事でも活かしたい方、どうせ取るなら2級を目指したい方は、FP2級の難易度も確認しておきましょう。
2. 【FP2級】ハードルは上がるけど、しっかり準備すれば大丈夫

FP2級は、FP3級にくらべて難易度が少し高くなります。
たとえば、法人に関する内容が追加され、知識もより深くまで問われます。とはいえ、出題範囲は、FP3級と大きく変わるわけではありません。
FP3級で学んだ内容を忘れないよう、間をあけずにFP2級の勉強をスタートすることをオススメします。記憶が新しいうちに始めれば、内容がスムーズに理解でき、合格の可能性もぐっと高まります!
2-1. FP2級”学科試験”の合格率データ
FP2級の学科試験の合格率は次のとおりです。

平均値 | |
---|---|
日本FP協会 | 48% |
きんざい | 21% |
FP3級と比べると下がっていますが、それでも「日本FP協会」では約半数の人が合格しています。
2-2. FP2級”実技試験”の合格率データ
FP2級の実技試験は、日本FP協会」で受ける場合は”資産設計提案業務”、「きんざい」では次の4種類から選べます。
- 個人資産相談業務
- 中小事業主資産相談業務
- 生保顧客資産相談業務
- 損保顧客資産相談業務

平均値 | |
---|---|
日本FP協会 (資産設計提案業務) | 57% |
きんざい (個人資産相談業務) | 39% |
きんざい (中小事業主資産相談業務) | 43% |
きんざい (生保顧客資産相談業務) | 41% |
きんざい (損保顧客資産相談業務) | 65% |
どの科目を選ぶかで合格率が変わるので、自分に合った分野を選ぶことも大切です。
2-3. FP2級の勉強時間は150~300時間が目安
FP2級の合格に必要な勉強時間はFP3級よりも長く、150〜300時間が目安とされています。
- 毎日1時間勉強→約5~10か月
- 毎日2時間勉強→約2.5~5か月

FP3級と2級は試験範囲がほとんど一緒です。なので、3級で学んだ知識を忘れないうちに2級にチャレンジするのが効率的です。
3. 効率よく学ぶためのポイント

せっかく勉強するなら、効率よく合格を目指したいですよね。
以下の方法を参考にしてみてください。
3-1. テキストは1冊にしぼる
- いろいろ買って迷うより、1冊をしっかり理解する方が効果的
- 書店やネットで人気のあるものから自分にあったテキストを探す

やすみんオススメの1冊はコレ!
3-2. スキマ時間を使う
たとえば・・・
- 電車通勤の人は、通勤中にスマホで復習する
- 昼休みに時間を決めて、問題を解く
- 寝る前に10分だけ暗記カードを見る など
このように、小さな時間の積み重ねが大きな差になります。
3-3. 過去問をくり返す
- 試験では似た問題がよく出ることも多い
- 3年分程度の過去問をくり返すだけでも合格率アップ

お金に関する制度は少しずつ変わっていくので、あまり昔の過去問にはこだわらなくても大丈夫です。
目安としては、ここ3年分くらいをしっかり解いておくと安心ですよ。
【まとめ】まずは一歩ふみ出してみよう!
FP資格は、お金の知識を身につけたい初心者にも向いている資格です。特に3級は、やる気さえあれば誰でも合格できます。
2級は少しむずかしくなりますが、3級の学習を土台にすれば、十分に対応可能です。

「自分にできるかな?」と心配している方も、まずは3級から始めてみましょう。きっと、自分に自信が持てるようになりますよ!
FP試験を受けたいんだけど、むずかしいのかな?