FP試験は【FP協会・きんざい】どっちで受ける?違いを徹底比較

FP試験どっちで受ける?違いを徹底比較
まなみん

FP試験って「日本FP協会」と「きんざい」とでやってるの!?
いったい、何がどう違うの…?

FP試験を受けるとき、「日本FP協会」と「きんざい」のどっちで受けるか選ばないといけないんですよね。
そういわれても、「どっちがいいの…?」と迷う人も多いのではないでしょうか。

やすみん

私も実際に調べたけど、結局よく分からなくて…
けっこう悩みました。

そこでこの記事では、「日本FP協会」と「きんざい」のちがいや、どちらを選べばいいのかを、わかりやすく解説していきます。

※この記事で解説する「FP試験」は「FP技能検定」を指しています。

そもそも「日本FP協会」と「きんざい」ってなに?

FP試験は「日本FP協会」と「きんざい」の2団体が実施しています。

「えっ!団体が違ったら資格も別物なの?」という声が聞こえてきそうですが、安心してください。
どちらで受けても、取得できるのは同じ資格になります。

「じゃあ、どっちで受けたらいいの?」と思いますよね。
そこでまずは、それぞれの団体について確認していきましょう。

日本FP協会=生活に役立つお金の知識をひろめる団体

「日本FP協会」(正式名称:NPO法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)は、1987年に生まれた団体で、みんなの暮らしに役立つ「ファイナンシャル・プランニング」を広めることを目的としています。

日本FP協会」の特徴
  • 個人向けのファイナンシャルプランニングを大切にしている:家計や保険など、生活に関わる内容が中心
  • 全国に支部があり、地域とつながっている:セミナーや相談会なども開催
  • 会員向けの研修や情報が豊富:スキルアップの機会がたくさんある
  • 子どもや学生向けの学びにも力を入れている:テキストやサイトでお金について学べる

きんざい=金融業界よりの団体

「きんざい」(正式名称:一般社団法人 金融財政事情研究会)は、1950年にできた長い歴史をもつ団体です。もともとは、金融や財政について調査・研究し、世の中にわかりやすく伝えるためにつくられました。

今では、金融機関で働く人たちの勉強や試験なども支えていて、プロ向けの教育に強みがあります。

きんざい」の特徴
  • 金融の専門家を育てる実績がある:銀行・証券・保険業などの人が多く受けている
  • 金融機関とのつながりが深い:職場での研修や資格取得にも関わっている
  • 金融に関する本や教材も出版:専門的な情報を発信し続けている
  • 実務で役立つ知識を重視している:ビジネスの場面で使える内容が多い

なんとなく、それぞれの団体のイメージが分かってきたんじゃないでしょうか?

試験の中身はどう違うの?

「日本FP協会」と「きんざい」のどちらで受けても同じ資格がもらえるんでしたね。
では、試験の中身も同じなのでしょうか?

学科試験は同じ内容

FP試験には「学科試験」と「実技試験」の2つあって、両方に合格しなくてはいけません。

このうち学科試験は、どっちで受けても同じです。
出題範囲や難易度にも違いはありません。

実技試験はけっこう違う!

違いがでるのは実技試験!
実技試験では、選べる科目や出題形式が違うんです

下の表に、「日本FP協会」と「きんざい」の実技試験の科目をまとめました。

「日本FP協会」では3級も2級も”資産設計提案業務”の1科目ですが、「きんざい」での選択肢は多く、3級は2科目から、2級は4科目から1つ選べます。

 3級2級
日本FP協会資産設計提案業務資産設計提案業務
きんざい1) 個人資産相談業務
2)保険顧客資産相談業務
※1,2のどちらかを選ぶ
1) 個人資産相談業務
2) 中小事業主資産相談業務
3) 生保顧客資産相談業務
4) 損保顧客資産相談業務

※1~4のいずれかを選ぶ

上の表で青字の科目は、すでに金融業界で働いている人が、キャリアアップや転職を目指して「特定の分野(生命保険、損害保険など)について深く学びたい」場合におすすめです。

保険顧客資産相談業務・・・保険業務全般

中小事業主資産相談業務・・・中小事業主経営者の相談業務

生保顧客資産相談業務・・・生命保険

損保顧客資産相談業務・・・損害保険

初心者さんにおすすめなのは、次の2つ。

初心者さんにおすすめ
  • 「日本FP協会」資産設計提案業務
  • 「きんざい」個人資産相談業務

「で、どっちがいいの?」と思いますよね。

正直、この2つに大差はありません。
あえていうなら、合格率データから見ると「日本FP協会」で受けた方が安心かも…

合格率もけっこう違う!!

次の表は、FP3級の合格率です(期間:2024年10月~2025年2月、CBT試験)。

[FP3級] 学科実技
日本FP協会85.4%85.6%
きんざい49.6%個人資産相談業務:65.0%
保険顧客資産相談業務:46.8%

FP2級の合格率はこちら(全3回(2024年5月~2025年1月)の平均値、ペーパー試験)。

[FP2級] 学科実技
日本FP協会50.3%53.4%
きんざい22.8%個人資産相談業務:42.8%
中小事業主資産相談業務:25.4%
生保顧客資産相談業務:44.3%
損保顧客資産相談業務:61.6%

一目瞭然、「日本FP協会」の方が合格率が高いですよね。
この差を見ると、「日本FP協会の方が安心して受けられる」という人も多いかもしれませんね。

ただし、日本FP協会の方が試験がカンタンというわけではありません
そもそも学科試験は、「日本FP協会」も「きんざい」も同じはず!

実は、「きんざい」では会社の指示で受ける人が多く、「準備不足のまま受検したけど不合格だった」といった人が合格率を下げているとも言われています。

自発的に受検を決めた人の方が、試験に対してモチベーションが高いというのも納得ですよね。

やすみん

私は「きんざい」で受検しました。

当時は、「金融業界に強そうだし、将来FPの仕事もいいなあ」と思ったのが理由です。(結局、FP関連の仕事には就いていませんが😅)

実際に受けてみて、「きんざい」の”個人資産相談業務”も、初心者でも対応しやすい内容でした。ただ、合格率のデータを見比べると「日本FP協会」のほうが安心して挑戦できそうだな…とも感じます。

どちらを選んでも同じ資格が取れるので大差はないですが、”合格率の高さ=安心感”を重視するなら「日本FP協会」、金融業界寄りの内容に興味があれば「きんざい」 というイメージで選ぶといいと思います。

受検のしやすさは? CBT試験なのでどっちも同じ!

試験日や試験会場の数など、受検のしやすさに違いはあるのでしょうか?

→「日本FP協会」「きんざい」ともにCBT試験なので、受検のしやすさに違いはありません!

📌CBT試験についてはこの記事を参考にしてください。

FP試験CBT方式って?メリット・デメリット・対策法

【まとめ】迷ったら「日本FP協会」でもいいかも?

この記事のまとめ
  • 資格そのものは「日本FP協会」「きんざい」どちらも同じ
  • 実技試験の科目や出題形式に違いがある
  • 合格率は「日本FP協会」の方が高い
  • 初心者さんは「日本FP協会」の”資産設計提案業務”が安心!
  • 金融業界に勤めていて、実務に直結した科目を選びたい人は「きんざい」もアリ!
やすみん

私も最初はどっちにしよう?って悩んだけど、決めてからは勉強に集中できました。
自分にあったスタートラインを選んでくださいね!

【最新版】初心者でも分かる完全ガイド FP3級試験を徹底解説!

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yasumin
「勉強してみたいけれど、何から始めればいいかわからない……」そんなあなたを応援するブログです! もともとお金オンチだった私ですが、FP3級をきっかけにお金の知識を身につけ、今では"趣味=投資?"というほど世界が変わりました。 このブログが、あなたの新しい一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。 ●保有資格:FP2級、簿記2級、CAD利用技術者、甲種危険物取扱者、医療事務管理士