FP(ファイナンシャル・プランナー)の試験を受けようと思ったけど、「日本FP協会」と「きんざい」のどちらを選べばいいのか迷っているという人も多いのではないでしょうか。
この記事では、「日本FP協会」と「きんざい」のちがいや、どちらを選べばいいのかを、わかりやすく解説していきます。
なお、この記事での「FP試験」は「FP技能検定」のことを指します。
FP試験をこれから受けるあなたの不安を、少しでも減らせたらうれしいです。
目次
1. FP試験は2つの団体から選べる

FP試験は、「日本FP協会」と「きんざい」のどちらかを選んで受けることができます。どちらを選んでも、合格すれば同じ資格がもらえます。
なぜ2つあるのかというと、それぞれの団体が試験を行っているからです。

どちらも国が認めた団体なので、安心して選んで大丈夫ですよ。
- 受検できる団体は2つある(「日本FP協会」と「きんざい」)
- 資格の価値はどちらも同じ

でも、どうやって選べばいいの・・・?
まずは、それぞれの団体についてくわしく見ていきましょう。
2. 「日本FP協会」「きんざい」とは?
FP試験を行っている2つの団体、「日本FP協会」と「きんざい」とは、どんな団体なのでしょうか。かんたんに紹介します。
2-1. 「日本FP協会」について
「日本FP協会」(正式名称:NPO法人 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会)は、1987年に生まれた団体で、みんなの暮らしに役立つ「ファイナンシャル・プランニング」を広めることを目的としています。
- 個人向けのファイナンシャルプランニングを大切にしている:家計や保険など、生活に関わる内容が中心
- 全国に支部があり、地域とつながっている:セミナーや相談会なども開催
- 会員向けの研修や情報が豊富:スキルアップの機会がたくさんある
- 子どもや学生向けの学びにも力を入れている:テキストやサイトでお金について学べる

「日本FP協会」の公式サイトには、”ライフプラン診断”や”家計の見直しに役立つ便利ツール”など、すぐに使える情報がたくさんありますよ!
2-2. 「きんざい」について
「きんざい」(正式名称:一般社団法人 金融財政事情研究会)は、1950年にできた長い歴史をもつ団体です。もともとは、金融や財政について調査・研究し、世の中にわかりやすく伝えるためにつくられました。
今では、金融機関で働く人たちの勉強や試験なども支えていて、プロ向けの教育に強みがあります。
- 金融の専門家を育てる実績がある:銀行・証券・保険業などの人が多く受けている
- 金融機関とのつながりが深い:職場での研修や資格取得にも関わっている
- 金融に関する本や教材も出版:専門的な情報を発信し続けている
- 実務で役立つ知識を重視している:ビジネスの場面で使える内容が多い
ここまで、「日本FP協会」と「きんざい」の2つの団体の特徴を紹介してきました。
どちらも信頼できる団体で、ファイナンシャル・プランナーを目指す人をしっかりサポートしています。
でも、ここで気になるのが、「試験の中身って、どうちがうの?」という点ですよね。
ここからは、「日本FP協会」と「きんざい」が実施する試験の内容や合格率のちがいについて紹介していきます。
3. 「日本FP協会」と「きんざい」のおもなちがい

「日本FP協会」と「きんざい」は、どちらも「FP技能検定」という国家資格の試験を行っている団体です。つまり、どちらで受けても、合格すれば同じ資格がもらえます。

どちらで取っても、資格の価値は同じです。
ただし、受けるときには”実技試験の内容”や”合格しやすさ”にちがいがあるため、くわしく見ていきましょう。
3-1. 実技試験の内容を比較
FP試験には「学科試験」と「実技試験」の2つあり、両方に合格してはじめてFP資格を取得することができます。
このうち、学科試験はどちらの団体でも同じ内容です。
しかし実技試験にはちがいがあり、「日本FP協会」と「きんざい」では選べる科目や出題形式が異なります。
次は、FP3級の実技試験についてまとめた表です。
日本FP協会 | きんざい | |
---|---|---|
実技試験科目 | 資産設計提案業務 | ・個人資産相談業務 ・保険顧客資産相談業務 どちらか1つを選ぶ |
試験時間 | 60分 | 60分 |
出題数 | 20問 | 5題 |
合格ライン | 60点以上 (100点満点) | 30点以上 (50点満点) |
一般的なお金の知識をつけたい場合は「日本FP協会」の”資産設計提案業務”か「きんざい」の”個人資産相談業務”がおすすめ!
保険ついて深い知識をつけたいなら、「きんざい」の”保険顧客資産相談業務”を選ぶといいですよ。
3-2. 合格率の違いはどのくらい?
合格率とは、受検した人のうち合格できた人の割合のこと。
この数字を見れば、どちらの団体の試験がむずかしいのか、イメージしやすいですね。

合格率のちがいを確認してみましょう!
次の表は、2024年4月~9月の期間のFP3級の合格率です。
日本FP協会 | きんざい | |
---|---|---|
学科試験 | 約85% | 約45% |
実技試験 | 約85% | ・個人資産相談業務 約65% ・保険顧客資産相談業務 約45% |

えーっ、こんなに差があるの? びっくり!!
ご覧の通り、「きんざい」の合格率は「日本FP協会」と比べてやや低めです。
理由の一つとして、きんざいでは会社の指示で受ける「団体受検」が多く、準備不足のため不合格に・・・といったケースがあるとも言われています。

自発的に受検を決めた人の方が、試験に対してモチベーションが高いというのも納得。
しかし、この合格率のちがいを見ると、「日本FP協会」で受ける方が安心して受けられるかもしれませんね。

とはいえ、問題との相性もあるので、それぞれの過去問をみて”自分が解きやすい”と感じた方を選ぶのもおすすめです。
4. 受ける団体が決まったら

どちらの団体にするか決まったら、次にやるべきことは合格に向けて勉強スタート!
試験へのモチベーションをあげるために、試験の申し込み方法も確認しておくといいですね。
4-1. 合格するための勉強法とは?
試験に合格するためには、毎日の積み重ねが大事です。コツコツと続けられる方法を選びましょう。
- テキストを1冊にしぼる
- 毎日30分でも続ける
- 過去問題をくり返し解く
- わからない所はすぐ調べる
がんばりすぎると長続きしないので、自分に合ったペースを大切にしてください。

「どのテキストを選べばいいのか迷うな…」という人に、やすみんオススメの1冊を紹介します。
はじめてでもわかりやすく、口コミ評価も高いので、ぜひチェックしてみてくださいね。
独学で進めるのが不安な人は、通信講座を使うのもおすすめです。
わかりやすい動画やAIサポートがついているので、「ひとりだと続かないかも・・・」という人でも安心して学べます。
「効率よく最短で合格したい!」という方は、通信講座もチェックしてみるといいですよ。
独学に不安な人へ。合格講座が4,950円!
4-2. 試験の申し込み方法を解説
現在のFP3級・FP2級試験は、「CBT方式」というパソコンを使って試験を受けるスタイルになっています。
申し込みは、CBT試験を実施しているCBT-Solutionsのサイトで行います。まずは、CBT-Solutionsの受験者専用サイトでアカウントを作りましょう。

CBT試験になってから、とても便利になりました。基本的に毎日受検でき、試験の3日前まで申込みができますよ!
【まとめ】迷ったら「日本FP協会」が安心。自分に合った団体を選ぼう
一般的なお金の知識をつけたい場合、「日本FP協会」を選ぶのが無難です。「日本FP協会」の方が、「きんざい」より合格率が高いので安心して受けられます。
とはいえFP3級は、そうハードルの高い試験でもないので、実際にそれぞれの過去問をみて自分に合った方を選ぶのもオススメです。
FP資格は、一生役立つとても実用的な国家資格です。
どちらの団体を選ぶにしても、大切なのは「行動すること」。やると決めた今が、いちばんのチャンス!

今日から、ぜひ一歩踏み出してみましょう!
それでは、あなたのFP試験合格を心から応援しています!
yasumin
「勉強してみたいけれど、何から始めればいいかわからない……」そんなあなたを応援するブログです! もともとお金オンチだった私ですが、FP3級をきっかけにお金の知識を身につけ、今では”趣味=投資?”というほど世界が変わりました。 このブログが、あなたの新しい一歩を踏み出すきっかけになれば嬉しいです。 ●保有資格:FP2級、簿記2級、CAD利用技術者、甲種危険物取扱者、医療事務管理士